競馬マニアック博物館

競馬中心の内容です。サラブレッドカード、トレーディングカード、マニアが喜ぶネタや珍品も紹介してます。

未確認飛行物体発見 no.6

7月に入り、まもなく夏休みがおとずれる頃
 
担任の先生から、矢吹くんの話を聞いた
 
「骨折した箇所も治り、精神的にも落ち着いていて
夏休み中には、退院できるらしいのだが・・・
頭を強く打った後遺症から記憶障害がでている」
 
もしかしたら、僕のこと忘れてしまったかもしれないな・・・
 
放課後、先生から預かった封書を矢吹くん家へ届けに行った
内心、矢吹くんのお父さんが怖くて先生に話をしようかと思ったのだが
マミーとの約束を破るわけにもいかないので黙っていた
 
あれこれ考えてるうちに、矢吹くん家に着いた
「ピンポーン」
「・・・」
 
スッとドアが少しだけ開いた
顔が青白く、真っ赤に充血した、白髪の女性だ
マミーじゃないか・・・
数日の間に人ってこんなに変わるものなのだろうか
 
マミーが小さな声でつぶやいた
「中へお入り・・・」
 
せまいキッチンには、小さなテーブルがあった
僕が玄関側に座り、マミーが正面に・・・
 
そして、床にはカミソリが落ちていて
そして、隣の6畳間には人がぶらさがっていた
一瞬で、矢吹くんのお父さんだと思った
 
怖いというよりかは、不思議な光景だった
そう、車にはねられた時に、周りがスローモーションに見える
そんな感じだ
驚きが、脳を鈍くさせる
こんな感じだ
 
落ち着いた口調で、マミーが口を開いた
「魚群3連続ハズしちゃって、カッとなって店を飛びだしたの・・・
家に戻れば、この人のUFO研究に付き合わされて・・・
気に入らないことがあれば、セメダイン眉毛に塗られて・・・」
 
子供の私には全くわからない事だ
とにかく、旦那さんを、殺しちゃったのかなと・・・
 
すると、マミーは銀色のボディーシューズとヘルメットを取り出した
「マミーは、遠い所へ行くから
そこで、じっとしてて!」と叫んだ
 
僕は素直に従うしかなかった
 
続く・・・