競馬マニアック博物館

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名ジョッキー天晴れじゃ

 関東のジョッキーが、東日本大震災の被災者のために立ち上がった。「スポーツ報知」のコラム「後藤BEAT」でおなじみの後藤浩輝騎手(37)ら美浦所属6人が3月30日、巨大地震東京電力福島第1原発の事故による避難民の受け入れ先である茨城・土浦市内の霞ヶ浦総合体育館を訪問。不足している生活用品や衣類などの支援物資を届けた。今後も、日本騎手クラブ武豊会長)が関西エリアで実施している募金などのチャリティー活動とともに、被災者をバックアップする。

 被災者のための協力を、惜しまずにはいられなかった。東日本大震災で約350人が避難する霞ヶ浦総合運動公園体育館は、美浦トレセンから10数キロしか離れていない。美浦を拠点とする関東所属の横山典、後藤、北村宏、三浦、武士沢、山本の6騎手は、あらかじめ必要と思われる生活用品を調査。Tシャツなどの衣類やシャンプーといった洗面用具を持ち寄って避難所を訪れた。

 騎手クラブでファンサービス委員長を務める後藤は「(避難所は)自宅からトレセンに向かう途中にある。今の状況では、避難してくる人はまだ増えるかもしれない。できる限りのことは何でもしようと思っていた。健康で、普通に仕事ができる人間には、そういう使命がある」と話す。

 すでに日本騎手クラブでは、阪神小倉競馬場での募金を始めとするチャリティー活動を行ってきたが、避難所に直接、物資を届けたのは今回が初めて。「現地に行って、初めて必要なものが分かってくる」。後藤は、避難した人々の生の声を聞いたうえで、今後もさらにバックアップしていくという。

 今後は物資の充実を図るだけでなく、メンタル面のケアなど、様々な取り組みを視野に入れていく。「子供たちの遊ぶところがない。ずっと同じ場所では、気持ちも落ち込んでしまう。(トレセンや競馬場で)馬と接する機会を設けてあげるのもいいのではないか」。動物と触れ合うことで、ストレスが軽減する動物セラピーの効果にも期待が持てそうだ。

 先週は、ドバイ・ワールドCでヴィクトワールピサが優勝。日本馬の海外での快挙が、被災者を励ますエールとなった。「ワールドCもそうだけど、逆にこちらが頑張らなければ、とパワーをもらった。競馬の力で、少しでも被災地の方々に元気になってもらいたい」。クラブは競馬を通じて、復興への一助になればと願っている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110331-00000216-sph-horse