デイリースポーツ 4月22日(金)9時27分配信
「皐月賞・G1」(24日、東京)
いきなりクラシックホースを送り出したディープインパクト。桜花賞→皐月賞を連勝すれば、同一新種牡馬としては史上初だ。23年ぶりの府中決戦には3頭が参戦する。トーセンラーは父譲りの飛ぶような走りが魅力、父の主戦を務めた武豊が手綱を取るダノンバラード、良血リベルタスと素質馬がそろった。なお、出走馬と枠順が21日に決定。金曜発売は行われず、馬券は23日に前日発売される。
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前走のきさらぎ賞でトーセンラーが絶望的な位置から放った末脚は、まぎれもなく父をほうふつとさせるものだった。リキサンマックスがイチかバチかの大逃げを打つ展開。先頭からは2秒近く離されたものの、徐々にポジションを上げ、直線で仕掛けられると瞬時に反応。飛ぶように伸びて逃げ馬を首差かわした。
藤原英師は「初めて乗ったとき、父のディープもこんな感じなのかなと思った。きさらぎ賞を見ても、特徴がよく似ている。預かった時点で能力を感じていたし、クラシック路線に乗せたいと思っていた」と、青写真通りに王道を歩む姿に目を細める。
アクシデントも乗り越えた。前走後、放牧先の宮城県・山元トレセンで東日本大震災に見舞われたものの、美浦を経由して無事に栗東へ帰厩。交通網のマヒにより、美浦まで15時間の輸送を強いられたが、陣営が心配していたほどの消耗はなかったという。「予定は狂ったが順調にきた。いい状態で臨めそう。牧場のスタッフも、大変な思いをされているなかで力を貸してくれた。最後のバトンを受けたので、結果を出したい」と指揮官は意欲をのぞかせた。
開催が1週延期となり、舞台も中山から東京へ。条件はガラリと変わったが、トレーナーは全く動じない。「馬の体調をしっかりと合わせて、照準を定めていきたい」。むしろ、直線の長い府中は望むところだろう。父譲りの末脚を発揮し、鮮やかに1冠奪取といく。
きさらぎ賞での末脚は物凄かった。
名馬となる資質は、ここでは1番かもしれない。
ただし、東京開幕週のため追い込み1辺倒だとちょいと厳しいかもしれない。
間違いなく掲示板ははずさないだろう。