競馬マニアック博物館

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あの時僕らはナリタブライアンと木村拓哉に燃えていた


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大歓声に包まれた最後の直線、ゴム毬のような体で砂ぼこりを上げ疾走してきた。

ナリタブライアンだ。

白いシャドーロールが彼のトレードマーク。

日本ダービー横綱相撲だった。

あの時僕らはサラブレッドカードとまねき馬カードに命をかけていた。

アイドルのブロマイド、そんな感覚にも似ていて好きな馬を身近に感じていたい、そんな気持ちだった。

それから夏を越え秋を迎え牡馬三冠レース菊花賞を迎えた。

ナリタブライアンはこの最後の三冠レース菊花賞に目いっぱいの仕上げで挑んだ。

皐月賞日本ダービーを制してのブライアンの評価は全く揺るがず逆に評価が物凄く高くなっていた。

この頃僕らはトレカ収集より好きなアイドルグループSMAPの追っかけもやっており、誰の目から見ても競馬カード界からの引退は近しと思われていた。

白いシャドーロールの怪物ナリタブライアン、日本を代表するスーパーアイドルSMAP、世界一かっこいい男までも虜にする木村拓哉

悩みに悩んだがあっさり答えが出た。

両方応援しよう。

 

菊花賞ナリタブライアンの独壇場で皐月賞日本ダービーより、2着につけた差が大きかった。

 

王者は有馬記念古馬と初対決。

が、あっさり勝った。

 

この年は今まで以上にSMAPの歌を聞いた。

出演番組も全部見た。

髪型も挑発にした。

 

振り返ってみるとこんなにも夢中になれるもに出会った年はない。

この頃僕らの情熱は爆発するほど熱かった。