競馬マニアック博物館

競馬中心の内容です。サラブレッドカードを後世に残す活動をしています。

葛飾柴又の気まぐれ馬券師 猫トオル

葛飾柴又に寅さんではなく猫さんという馬券師がいる。

顔も体も性格も猫そっくり。

こたつで丸くなるのが趣味だが土曜日の代替競馬にやってきたのだ。

 

ここは東京競馬場

鉛色の寒、耳を切り裂くような冷たい風、足腰はハンマーで殴られたかのような鈍い冷え、猫さんはこう言った。

「馬券が当たれば当たるほど寒さを感じなくなる。2月は寒くて当たり前、あーだこーだ言うならとっとと家帰ってネット投票してろ。意地を張り、プライドを守り、寒空の下で寒競馬見て寒い財布の中身になってでも戦い続けるのが馬券師というものだ!」

 

それから間もなく1レースが始まり、2レースが始まり、大荒れ競馬が続きあっという間に昼休みになった。

 

その時の猫さんといえば、午前中の的中レースゼロ、心拍数ゼロ、空は鉛色、顔は青白、しいて言えば小さく呼吸をし本日が命日になりそうなほど弱っていた。

 

午後もハズレのオンパレードで大荒れの雨あられ、空の下の競馬観戦に苦痛と激痛を感じた猫さんはクイーンカップの馬券を買って帰ると。

 

もう予想をするほどのパワーがなく意地もプライドも捨て馬券師の禁じ手を使うと言い出した。

 

予想紙の本命、対抗を買う。大荒れの日のメインは案外堅く収まる。1、2番人気の馬連一点勝負」

 

レースは猫さんの買い目どおりで決まり、莫大なマイナスからプラスにかえた。

 

猫が通る道に危険はない。意地も面子もない予想スタイルこそが、猫トオルの馬券師としての武器だ。