伝説の馬券師ってどれぐらいいるんでしょうね。
映画や小説に出てくるアウトローな風貌の予想屋よりも案外普通っぽい人が伝説を作っていると聞いたことがあります。
今の世の中、アウトローな馬券師はいないのかもしれません。
私の知り合いのサラリーマンタイプ馬券師は全ての面で地味でした。
東日本大震災のあった年の桜が咲き乱れる4月に築地の飲み屋さんで出会いました。
その彼は、何十万円もの馬券を当てても贅沢は一切しませんでした。
資金の30パーセントを翌週のレースに他は貯金で、時より大塚の激安ピンサロで花びら三回転に行き必ず三回発射するほどの倹約家です。
終わった後は必ず
「自分を褒めてあげたい!」と空っぽになった金玉をぶら下げて吉野家で食事をするとかしないとか。
そのサラリーマンタイプ馬券師が築地市場が閉鎖と共に行方不明になり、風の噂で豊洲市場に出入りしてるとかしてないとか。
昔と違い、一か八かの勝負事が認められない時代なのかもしれませんね。
夢より現実。
どちらも否定しません。
胸いっぱいの情熱と両手いっぱいの夢を追いかけるのも素晴らしい。
現実を直視して静かに暮らすことも素晴らしい。