2000年を迎えるあの日、僕は府中本町駅前のイトーヨーカドーで彼らを待った。
彼らとは、まねき馬愚連隊の事だ。
まねき馬愚連隊は個性的なメンバーが多かった。
朝昼晩、まねき馬スナックを食べ尿から糖が出た者もいたし公園の池にいる鯉にスナックをばら蒔く者もいた。
愚連隊は自分の命や名誉は二の次で一番はレインボーカード奪取。
レインボーのためなら悪事にも手を出す。
そう彼らはまねき馬愚連隊。
イトーヨーカドーで集合した愚連隊と私が作った「まねき馬ひかれ隊」のメンバー総勢6人で居酒屋に入った。
リュックサックから各自の自慢カードをテーブルに並べビールを飲みながら自慢大会をするのだ。
入手経路やそのカードの馬への思い、終電がなくなるまで語りあった。
しかし、まねき馬ブームが突如終焉をむかえるのだが私達は手を取り合いコレクターの意地を見せた。
まねき馬のイベントに出席し毎回大金を使った。
2011年の東日本大震災が起きたあの年、まねき馬愚連隊のリーダーは転勤が決まり宮城に住み始めた。
そして3月11日を迎える事になる。
彼は津波にのまれた。
そんな彼は震災をまねき馬愚連隊を解散した。
「命より大事なものはない」と彼は言いコレクションの全てが流された事を笑顔で話してくれた。
今でも続くまねき馬。
どうかここまで来たらカルビープロ野球チップカードのようにずっと続いて欲しい。
まねき馬コレクターの皆さん。
頑張ってコンプリート目指してください!
No.1466 第78回東京優駿