乱歩、気持ち悪いぞ。
納豆ごはん食えなくなんだろ!
しかし、この手のアプローチ懐かしく思う。
昔、読んでた怪奇漫画によく似たタッチだ。
ストーリーは至って単純明快
主人公が憧れの娘をストーカーし殺した後、自分の部屋で戯れる。
途中、遺体を腐らせないために防腐液を買いに行ったりして、てんてこまいになる話だ。
斑点
印象的なシーンがこんな感じだ。
彼女のむくろとの不可思議な恋愛が永久に続くことを願った主人公なのだが、痛んでくるむくろを目の前にしパニックに陥ってしまう。そして、この名セリフが続く。
「虫、虫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
彼の脳髄のひだを、無数の郡中が、ウジャウジャと這い回った。
う~ん、さすがに虫の文字が24コも並ぶと、読み手にまで切羽詰まった感が伝わってくるな、さすが乱歩。
取り乱した人間の内面を1文字で表現しちゃうんだもんな。
しかし、なんだろうね。
結末もヘドが出そうな終わりかたなんだけど、勢いがあってインパクトはあるよね。
もしかしたら、酒でも飲みながら一晩で書いたのかな。
作り手の裏の部分を考えて読むのも結構楽しいんだよね。
しかし、乱歩はマニアックだ。
人間の心の深い闇を描くことにかけちゃ世界一の作家だ。