あのディープインパクトを彷彿させるような目が覚める末脚。
ディープが競馬界を賑わしたあの時代の記憶が少しずつ色褪せ始め数々の思い出が時間と共に消されて行くような妙な気持ちで
神田の街を徘徊した。
神田神保町の古書店には年に数度は訪れるがいつも気になるのが競馬に関する本がほとんど並んでいない事だ。
ネット販売が主流の中、店頭に並べるほど需要がない、そういう考えはごもっともであるが少し寂しい。
古書店をいくつか周った後、偶然にもディープインパクトの本を見つけた。
島田さんの「ありがとう、ディープインパクト」だ。
この本が発売された頃、家賃3万円の池袋のオンボロアパートに住んでいた。
テレビドラマ、池袋ウエストゲートパークのブームが去りカラーギャングの姿が街から消えて行った頃だ。
その頃に突如現れた大型書店のジュンク堂。
店内に椅子があり本を購入せずとも長い時間無料で読む事が出来た。
そこでこのディープの本をさらっと流し読みをした事があった。
あれから20年近くの歳月を経て手元にあるこの書籍を甘いソフトクリームを舐めるように読んだ。
ディープインパクトの日本ダービーは私に取ってかけがえのない1日であり、今でもあの日の事をよく覚えている。
この本を読みながら皆さんもあの興奮をもう一度。