あの頃の競馬雑誌が静かに胸に寄り添う
20年程前によく読んでいた競馬雑誌が屋根裏から出てきた
競馬ブック、Gallop、優駿、この3つは発売日に必ず買っていた
丸1週間を競馬に費やし気が付けば借金だらけになり持っている全ての物を売りに出し歯を食い縛りながらアコムやプロミスに頭を下げに回った
救いはヤミ金に手を出さなかったため臓器を売れとか売春宿に売り飛ばすなど脅し文句を言われなかったが顧客リストを悪徳金融グループに渡され毎日電話がかかってきた
もちろんアコムやプロミスの支店長に相談した
そんな苦い思い出と共にいつもそばにあった競馬雑誌
何度も処分を考えたが棄てられなかった
気が付けば日本一の競馬雑誌コレクターになろうとオークションなどで購入したりもしたがあまりに本はかさばる
寝るスペースもなくなり当時はよく立って寝てたのだがあまりに浅い眠りで疲労度がどんどん溜まりついには大幅な体重現象、おまけに目の下にはクマが出来、呂律が回らなくなり会社でシャブをやってると噂になってしまった
そんな事もあり雑誌集めを断念したのだが類は類を呼ぶとは先人たちはうまい事を言うもんでなんとビックリ取引先の社長が競馬雑誌コレクターだったのである
一度自宅へコレクションを見に行った事があるのだがキッチン以外の4つある部屋の全てが段ボール箱だらけだったのである
社長曰くどの箱に何が入っているのかわからないと言う事なので適当に箱を開けることにしたのだがここでハプニング
ひとつ目の箱は女装のアイテムだった
ハゲた頭にかぶる三つ編みのカツラやケロヨンのブラジャー、カボチャのような大きなパンティ、化粧品やらミニローターやらドン引き度100
ふたつ目の箱はSMのDVDと早漏防止の厚手のコンドーム3ダース
3つ目でようやく出てきた週刊Gallop
懐かしい表紙と共に甦る名馬達の記憶
あのシンボリクリスエスが勝った有馬記念週のクリスマス号は胸に沁みた
なんせバッチリ馬券的中させて最高のクリスマスになったからね
人気の泡姫のクリトリス見た帰りに街に流れる山下達郎のクリスマスイブ
私のサイレントストーリー